MWSF2006 Special Program Finished


MWSF2006基調講演通訳生中継の反省を書きます。
えー、一言で言えば、全体としてはよかったのではないかと思います。
テキスト中継の翻訳に番組内容を変更した過去2回の生中継についての反省点として、技術面を追い過ぎて、トークの音質やしゃべりのペースなどがよくなかったという面がありましたが、今回はこれの改善に最も重きを置き、なんとかクリアしたのではないかと思います。
MCのしらいしさんにはご面倒をかけてしまったと思いますが、機材をフル稼働させたリハを2回もやっていたことが、重要だった気がします。送出クオリティについてきっちり合わせることが出来ましたので。
今回の中継はMLに事前にお知らせしていなかったことも含め、世の中への告知も放送開始の1時間半前という極端に短いタイミングになりました。これは放送でも話したとおり、個人的な事情で恐縮ですが、今、私のかみさんがいつ出産してもおかしくない状況でしたからです。陣痛が起きて、産気づくとさすがに放送どころではなくなるので、かみさんの様子を午前0時で判断して、放送をするか否かを決めました。そういう事情から多数の方を巻き込むのも気が引けたので、MLには協力依頼は行わず、スタッフとして参加いただいた若干名の方々は私から直接声をかけさせていただきました。
これまでの私の認識は「大手Mac系サイト及び大手ブロードバンド系サイトへ数日前にイベントの告知をしているから、2000人規模のリスナーが来る」というものであり、今回のタイミングではそれらのメディアの大半は対応できないと判断した私は、MIXIのMac系コミュ二つ(参加者は22,000人と9,900人)及びMac系サイトのAppleLinkageへ告知しました。
この告知タイミングであるため、観客数はきっとこれまでの2000人規模を下回るだろうと予想していたこと、そして、準備をしていただいても、番組をキャンセルする可能性もあったことから、リレーサーバーについては最小限の数にとどめることに決め(個人所有のサーバー限定し、企業さんのサーバーにはお願いしませんでした)、お二人の方にリレーサーバーをお願いし、私のサーバーと合わせて4台のDSS/QTSS、1台のWindowsMedia、1台のSHOUTcastを用意しました。
が、しかし、観客数に関しては完全に私の予想は覆されました。
実は、告知をする前から、2chでは、私のサイトは見張られていたようでして、サーバーテストのために本番前から音楽のストリームを流していた時点で既に50名程接続がありました。午前0時にMIXIとAppleLinkageへ告知すると接続数は文字通り「うなぎ上り」となり、基調講演特別番組が始まる、午前1時台には1000人、午前2時前には2000人を突破、瞬間最大で2700人まで到達しました。
2700人の内訳は2200人がQuickTime、300人がWindowsMedia、200人がSHOUTcastでした。この後、第3サーバーが倒れ(500人ぐらい?)、リレー元である私のDSS(第1サーバー)も倒れた(800人ぐらい?)ようです。1台当たり500人を超えない程度の配分がいいのかもしれません。
あと一つ特筆すべきはAppleXnetのテキストチャットの質の高さでした。発言の要約ではなく、発言そのものをテキストチャットしてきた(だから行が飛ぶように進む)ので、こちらはスピーチの同時通訳とそんなに遜色ない、情報を提供することが出来ました。通訳として今まではテキスト翻訳には不満があったのですが、あのレベルだと、通訳してても楽しかったです。iPhotoの当たりまでは通訳内容としても絶好調だったと思います。
ただ、これにも落とし穴があって、私は安易にサイト推奨のブラウザ上のJava-IRCクライアントを使っていたのですが、途中からこれが完全に不通となり、MacRumorsのIRCに頼らざるを得なくなり情報量が落ちてしまいました。その際に番組スタッフが業務連絡用のiChatAVへ、AppleXnetのテキストチャット内容を貼り付けていただいたので、かなり事態を復旧することが出来ました。IRCクライアントをAppleXnetに割り当てる必要があるようです。
1年前、AppleがMWSFのQuickTimeでの生中継を止めたことにより、同時通訳としての私は非常に落胆しました。しかし状況としては、むしろmacwebcaster.comの基調講演特別番組の重要度が日本のMacコミュニティにおいて、そのせいで増している様に思えます。
Appleの生中継があった頃は、多少、英語がわからなくても映像を見れば最新情報がわかったかもしれませんが、英語でのテキストチャットのみが最新情報である現在では、英語がわからないと最新情報が取れないという事態に変化し、日本語通訳放送の重要度が相対的に上がったということかもしれません。今後もAppleXnetのクオリティでテキストチャットが提供されれば、そこそこ良い内容の日本語が提供できると思います。
あと、今回のシステム、特にエンコーダーの手前のIP系はSkypeだけという出来るだけ簡素なシステム構成に徹して、トラブルの可能性を減らしたことも放送内容の安定に繋がったとも思います。また、iChatAVでのビデオカンファレンス(映像のみ使用)、Skypeでの音声接続の組み合せは遠隔地を結んでのラジオ放送にとっては強力なツールだとわかりました。またiChatAVでのチャットは前回に引き続き有効なツールでした。
ということで、要約しますと、良かった点は、リハと簡素なシステム等により、放送内容の品質が上がったこと、反省すべき点は、サーバーとIRCが落ちたことだと思います。次回WWDCでは、今回のような特殊な事情はないので、MLにてリレーサーバーを募集させていただこうと思いますし、AppleXnetにはIRCクライアントをきっちり立てて対応したいと思います。
今回の放送に対する掲示板の反応、メールでのお便りは、いずれもかなりの好感を持っていただいているようで、前回よりも放送内容が向上したことを示していると思います。
最後に今回の放送に際して、多大なる協力をいただいた、MLメンバーの皆さん、本当にありがとうございました。
そして、忙しくてお返事出来ませんでしたが、掲示板に集まっていただいた皆さん、ありがとうございました。
次回WWDCで生中継を行う場合には、またよろしくお願いします。